い・け・な・いルージュマジック
「い・け・な・いルージュマジック」 | ||||
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忌野清志郎+坂本龍一 の シングル | ||||
B面 | 明・る・い・よ | |||
リリース | ||||
規格 | 7インチレコード | |||
ジャンル | ロック ニュー・ウェイヴ | |||
時間 | ||||
レーベル | ロンドンレコード | |||
作詞・作曲 | 忌野清志郎 坂本龍一 | |||
プロデュース | 忌野清志郎 坂本龍一 | |||
チャート最高順位 | ||||
忌野清志郎 年表 | ||||
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「い・け・な・いルージュマジック」は、日本のミュージシャンである忌野清志郎と坂本龍一とのコラボレーションシングル。忌野の実質的なソロデビューシングルである。
背景
資生堂宣伝制作部の石塚康男が音楽プロデューサーの牧村憲一に口紅のキャンペーンソング用のデモテープを聴かせ、何かアイデアを出してほしいと依頼したところ、牧村が「坂本と忌野がジョイントすれば面白い」と発言したことがきっかけである[2]。坂本は即座に承諾した一方で、忌野との交渉は難航すると思われたが、両事務所による交渉の末最終的に承諾、レコード会社の問題もクリアできたことで制作が決まった[3]。
坂本自身、以前から忌野と一緒に音楽を制作したいと考えており、ソロアルバム『左うでの夢』(1981年)製作時、面識のない忌野にカラオケテープを送り、作詞を依頼していた。しかし、忌野がRCサクセションとしてツアーをしながらアルバム『BLUE』(1981年)を録音していたため、時間的な都合により実現しなかった。
資生堂から提示されていた仮タイトルは「すてきなルージュマジック」だったが、坂本と忌野の二人が独断で「いけないルージュマジック」に変えてしまい、牧村は宣伝責任者である資生堂の専務を説得するのに大わらわだったという[4]。また、「CMソングには視聴者を曲に引き込む要素が必要だ」との観点から、歌詞の「い・け・な・いルージュマジック」の前に「ベイベー、オー、ベイベー」を加えた[4]。2ヶ月で50万枚の売上を記録[5]。
録音
ギターは当時RCサクセションのメンバーだった仲井戸麗市が「井戸端矮鶏」名義で参加。仲井戸の参加は忌野の要請による[6]。ドラムは坂本が担当。但し、ライブ・テレビ番組では鈴木さえ子が担当する。
リリース
1982年2月14日にロンドンレコード(日本法人、現・ユニバーサルミュージックジャパン)より発売。ロンドンレコード初の邦楽シングルである[7]。
1992年にポリドールK.K.(現・ユニバーサルミュージックジャパン)から8センチCD、カセットテープにて再リリースされた[8][9]。その際両曲共にカラオケ・バージョンが追加された。
1994年にRCサクセションのアルバム『シングル・マン』(1976年)が再発された際、ボーナストラックとして本曲とB面の「明・る・い・よ」が収録された。
1999年P-VINEより発売された『テクノ歌謡 ポリドール編 ハートブレイク太陽族』(PCD-1488)に両曲収録されている(ちなみに裏ジャケットでのレーベル表記はロンドンレコード)。
2009年、忌野の死去約3ヶ月後の7月28日からレコチョクをはじめとした携帯電話向け着うたフル、8月5日からはiTunes Storeでパソコン向けとしてデジタル配信が行われた。これらは同年10月末までの期間限定。なお、B面の「明・る・い・よ」も同時配信された。
プロモーション
アートディレクターは井上嗣也、ポスターのコピーは仲畑貴志、プロモーション・ビデオの演出は川崎徹、撮影は十文字美信が担当した[10]。
当時、音楽番組『夜のヒットスタジオ』『ザ・ベストテン』『ザ・トップテン』などへの出演を頻繁に行っていた。テレビでの演奏中に突然忌野が坂本にキスしたこともあった[11]。
このプロモーションは、各新聞・雑誌にパブリシティとして広く取り上げられたほか、各種テレビ番組でプロモーション・ビデオが流された[7]。
ミュージック・ビデオ
プロモーション・ビデオの内容は、忌野と坂本はメイクを施し、映画『八つ墓村』の田治見要蔵をイメージした姿で夜の街を走り、ビルの屋上から一万円札の札束をばらまいたり、互いにキスするシーンなどが収録されている。
映像内でばらまかれた一万円札(坂本の着ていたローブに挟み込んだ紙幣には千円札も混じっている)すべて本物であり、撮影に際し厳重に管理されたが、撮影終了後に確認したところ、どこを探しても数万円分の一万円札が最後まで見つからなかったという。
メディアでの使用
坂本龍一の所属していたイエロー・マジック・オーケストラはこの翌年の1983年、資生堂のライバルであるカネボウ化粧品の春のキャンペーンに使用された「君に、胸キュン。」(1983年)を発表。こちらもオリコン最高2位の大ヒット曲となっている。
2023年2月17日(16日深夜)にフジテレビほかにて放送されたアニメ『うる星やつら』(2022年版)の第18話Aパート「き・え・な・いルージュマジック!!」の挿入歌として起用された[12][13]。
カバー
- 煩悩ガールズ - シングル(2005年)
- この曲が彼女たちの唯一のレパートリーであった。
- ミツキヨ - シングル(2006年)
- 及川光博と忌野清志郎のコラボレーションユニット。サウンドは原曲にほぼ近いものである。
- 土岐麻子 - アルバム『TOKI ASAKO "LIGHT!" 〜CM & COVER SONGS〜』(2011年)
- 2011年12月14日には、シティ・ポップスのカバーコンピレーションアルバム『Happy Holidays! ~CITY POPS COVERS~』にも収録された。
別バージョン
バラエティ番組『オレたちひょうきん族』(1981年 - 1989年、フジテレビ系列)内の人気コーナー「ひょうきんベストテン」がきっかけとなって、明石家さんまと島田紳助がこの曲のパロディー「い・け・な・いお化粧マジック」をリリース。但し、曲調は全く異なる。
同年に山崎春美のユニットであるタコに坂本が参加、ファースト・アルバム『タコ』(1983年)において「な・い・し・ょのエンペラーマジック」というタイトルでセルフパロディを行っている。山崎による歌詞は昭和天皇および玉音放送を揶揄した内容であった。
シングル収録曲
全作詞・作曲・編曲: 忌野清志郎、坂本龍一。 | ||||
# | タイトル | 作詞 | 作曲・編曲 | 時間 |
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1. | 「い・け・な・いルージュマジック」 | 忌野清志郎、坂本龍一 | 忌野清志郎、坂本龍一 | |
2. | 「明・る・い・よ」 | 忌野清志郎、坂本龍一 | 忌野清志郎、坂本龍一 | |
合計時間: |
スタッフ・クレジット
参加ミュージシャン
スタッフ
- 忌野清志郎 - プロデューサー
- 坂本龍一 - プロデューサー
- 牧村憲一 - ディレクター
- 田中信一 - ミックス・エンジニア
- 井上嗣也 - アート・ディレクション、デザイン
- 十文字美信 - 写真撮影
- ㈱ヨロシタミュージック - マネージメント
- ㈱りぼん - マネージメント
リリース履歴
No. | 日付 | レーベル | 規格 | 規格品番 | 最高順位 | 備考 |
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1 | 1982年2月14日 | ロンドンレコード | 7インチレコード | S07N-1001 | 1位[1] | |
2 | 1992年7月21日 | ポリドール・レコード | 8センチCD シングルCT | PODH-1122[8] POSH-1122[9] | - | オリジナル・カラオケ収録 |
脚注
出典
- ^ a b “忌野清志郎&坂本龍一のシングル売上TOP1作品”. ORICON NEWS. oricon ME. 2024年3月23日閲覧。
- ^ 牧村憲一『「ヒットソング」の作りかた 大滝詠一と日本ポップスの開拓者たち』NHK出版、2016年、148-150頁。ISBN 978-4-14-088506-2。
- ^ 『「ヒットソング」の作りかた 大滝詠一と日本ポップスの開拓者たち』150-152頁。
- ^ a b 『「ヒットソング」の作りかた 大滝詠一と日本ポップスの開拓者たち』152-156頁。
- ^ 『コンパクトYMO』徳間書店、1998年、89-90頁。ISBN 4-19-860831-8。
- ^ 『「ヒットソング」の作りかた 大滝詠一と日本ポップスの開拓者たち』152頁。
- ^ a b 『年鑑広告キャンペーン 1983』210-211頁。NDLJP:12022603/108
- ^ a b “い・け・な・いルージュマジック|忌野清志郎&坂本龍一(8cmCD)”. ORICON NEWS. oricon ME. 2024年3月23日閲覧。
- ^ a b “い・け・な・いルージュマジック|忌野清志郎&坂本龍一(CT)”. ORICON NEWS. oricon ME. 2024年3月23日閲覧。
- ^ 『「ヒットソング」の作りかた 大滝詠一と日本ポップスの開拓者たち』159頁。
- ^ 『「ヒットソング」の作りかた 大滝詠一と日本ポップスの開拓者たち』159-160頁。
- ^ “【うる星やつら2022】18話ネタバレと感想!『い・け・な・いルージュマジック』に「懐かしい」!”. dorama9. ノインデザイン (2023年2月24日). 2024年3月23日閲覧。
- ^ “アニメ『うる星やつら』第18話あらすじ/ネタバレ感想!ラムの手作りにあたるは翻弄。仕返しに彼女の苦手な野菜を探ると…”. Mirtomo (2023年2月18日). 2024年3月23日閲覧。
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スタジオ・アルバム | DANGER (どくとる梅津バンド & 清志郎) - DANGER II (DANGER) - RAZOR SHARP - THE TIMERS (THE TIMERS) - 日本の人 (HIS) - Memphis - GO GO 2・3's (忌野清志郎 & 2・3'S) - Music From POWER HOUSE (忌野清志郎 & 2・3'S) - Hospital (Kiyoshiro meets de-ga-show) - Groovin' Time (忌野清志郎 Little Screaming Revue) - Rainbow Cafe (忌野清志郎 Little Screaming Revue) - RUFFY TUFFY - 冬の十字架(忌野清志郎 Little Screaming Revue) - 夏の十字架 (ラフィータフィー) - 秋の十字架(ラフィータフィー) - ちんぐろ (LOVE JETS) - KING - GOD - 夢助 - Baby #1 |
ライブ・アルバム | HAPPY HEADS (忌野清志郎 & The Razor Sharp) - HAVE MERCY! (忌野清志郎 + Booker T. & THE MG's) - GLAD ALL OVER (忌野清志郎 & 仲井戸麗市) - 復活!! The Timers (THE TIMERS) - 不死身のタイマーズ (THE TIMERS) - 忌野清志郎 完全復活祭 日本武道館 - WANTED TOUR 2003-2004 KIYOSHIRO IMAWANO |
コンピレーション・アルバム | |
シングル | い・け・な・いルージュマジック (忌野清志郎+坂本龍一) - S.F. (忌野清志郎 , JOHNNY, LOUIS & CHAR) - AROUND THE CORNER 曲がり角のところで - E-JAN - デイドリーム・ビリーバー (THE TIMERS) - ロックン仁義 (THE TIMERS) - パパの歌 - 夜空の誓い (HIS) - パパのカラオケ (トーサンズ) - 日本の人 (HIS) - 世間知らず - パパの手の歌 (忌野清志郎 & 2・3'S) - いつか観た映画みたいに (忌野清志郎 & 2・3'S) - お兄さんの歌 (忌野清志郎 & 2・3'S) - プライベート (忌野清志郎 & 2・3'S) - サラリーマン - サヨナラはしない (THE TIMERS) - 君にだけわかる言葉 - Good Lovin' - 世界中の人に自慢したいよ - パーティーをぬけだそう! (忌野清志郎と篠原涼子) - メロメロ (忌野清志郎 Little Screaming Revue) - サンシャイン・ラブ (忌野清志郎 Little Screaming Revue) - QTU - 水の泡 (ラフィータフィー) - ブーアの森へ - ガンバレ日本 (木梨憲武+忌野清志郎) - 青い星 (LOVE JETS) - 強烈ロマンス (ミツキヨ) - 宇宙大シャッフル (LOVE JETS) - UFO神社 (LOVE JETS) - ONABE (サルサガムテープ with 忌野清志郎) - JUMP - 雨上がりの夜空に35 (忌野清志郎 feat.RHYMESTER) - 愛を謳おう (忌野清志郎 with 井上陽水) - 仕草 - 走れ何処までも - RUN寛平RUN - Oh! RADIO |
映像作品 | HAPPY HEADS LIVE IN JAPAN (忌野清志郎 & The Razor Sharp) - HAVE MERCY! (忌野清志郎 + Booker T. & THE MG's) - Screaming Revue - GLAD ALL OVER (忌野清志郎 & 仲井戸麗市) - 不死身のタイマーズ (THE TIMERS) - RESPECT! - ドラムレス ラフィータフィー (ビリ井バンバン) - 不確かなメロディー - WANTED - ONE MAN SHOW - LOVE JETS 生 (LOVE JETS) - 2005★GOD Presents ROMANCE GRAY35 - 忌野清志郎 完全復活祭 日本武道館 - ブルーノートブルース 忌野清志郎 LIVE at Blue Note TOKYO - 忌野清志郎 LIVE at SPACE SHOWER TV~THE KING OF ROCK SHOW~ |
関連人物・グループ | RCサクセション - THE TIMERS - HIS - どくとる梅津バンド - JOHNNY, LOUIS & CHAR - ブッカー・T&ザ・MG's - COSA NOSTRA - サルサガムテープ - 渋さ知らズ - 石田長生 - 泉谷しげる - 井上陽水 - 大島賢治 - 及川光博 - 木梨憲武 - 久保田洋司 - 坂本冬美 - 坂本龍一 - 篠原涼子 - 白井幹夫 - 高橋アキ - 武田真治 - 竹中直人 - 仲井戸麗市 - 間寛平 - 藤井裕 - 細野晴臣 - 三浦友和 - 三宅伸治 - 矢野顕子 - 山口冨士夫 - 山下久美子 - Leyona - スティーヴ・クロッパー - ジョニー・サンダース - イアン・デューリー - 桑田佳祐 |
関連項目 | EMIミュージック・ジャパン - POLYDOR - SWIM RECORDS - JET BRA - ユニバーサルミュージック |
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