ちり紙

ちり紙塵紙(ちりがみ、ちりし)は、和紙の一種。

特徴と用途

本来はコウゾの外皮の屑が原料で、一般の和紙を包装する際、その上下に中の和紙を保護する目的、ふたがみとして作られた。書道などで使用される半紙の一度に数百枚を束ねた物には、10枚又は20枚毎に低級な和紙が仕切りとして使われている。使用範囲は他にも多数あり、などの内張、その他、高級和紙でなくとも代用可能な場所に使用されていた。

日本では昭和の後半まではちり紙がティッシュペーパートイレットペーパーの役目をしていた。トイレットペーパーの役割をするちり紙を「平判ちり紙(おとし紙)」と呼び、トイレットペーパーの普及による需要の減少により製造を止める業者が相次いだが、愛好家、ペットの後始末、介護の現場での利用など新たな需要もあり、令和に入っても製造を続ける業者は残っている[1]

水洗便器に流された塵紙

中国語ではちり紙のことを「手紙」と書き、現在でもちり紙がティッシュペーパー、トイレットペーパーとして用いられている。

塵紙の種類

  • 浅草紙 - 浅草にて生産された物。再生紙で、ねずみ色の低級和紙。
  • 京花紙
  • 桜花紙
  • 長塵
  • 筋紙                 
  • 青仲

ちり紙交換

古紙#ちり紙交換」も参照

かつては消費者から古紙を受け取り、ちり紙と交換する業者がおり、そのため、古紙回収を「ちり紙交換」と呼ぶ。

関連項目

脚注

  1. ^ 製品情報 牧製紙株式会社

外部リンク

  • 機械すき和紙連合会
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