クロルピリホス

クロルピリホス

チオリン酸=O-(3,5,6-トリクロロピリジン-2-イル)=O,O-ジエチル

識別情報
CAS登録番号 2921-88-2
KEGG D07688
  • CCOP(=S)(OCC)Oc1nc(Cl)c(Cl)cc1Cl
特性
化学式 C9H11Cl3NO3PS
モル質量 350.6
外観 1.398, 液体 (43.5 °C)
融点

41~42℃

沸点

160℃ (分解)

出典
ICSC, kis-net
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

クロルピリホス (Chlorpyrifos) は、有機リン系殺虫剤である。コリンエステラーゼ阻害作用を持ち、農薬シロアリ駆除などに用いられる。IUPAC系統名は、チオリン酸=O-(3,5,6-トリクロロピリジン-2-イル)=O,O-ジエチル O,O-diethyl O-(3,5,6-trichloropyridin-2-yl) thiophosphate である。2008年2月26日中国製の冷凍食品から検出されたことが判明した。

危険性

毒性をラットの半数致死量(LD50)で表すと、経口投与の場合は82 mg/kg、経皮投与の場合は202 mg/kgである[1]。また、摂氏160 度以上に加熱すると、分解して塩化水素ホスゲンリン酸化物窒素酸化物硫黄酸化物を含む有毒で腐食性の蒸気が生成するため危険である[2]

法的規制

日本では、シックハウス症候群への対策として、居室を有する建築物へのクロルピリホスを含んだ建材の使用が、建築基準法の改正により2003年(平成15年)から禁じられた[3]

脚注

  1. ^ 神奈川県化学物質安全情報提供システム - クロルピリホス
  2. ^ 国際化学物質安全性カード(日本語版) - クロルピリホス
  3. ^ “建築基準法に基づくシックハウス対策について”. 国土交通省. 2012年11月5日閲覧。

外部リンク

  • クロルピリホスの汚染調査と水生底生動物への影響福岡市保健環境研究所環境科学部門


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