ホンダ・e

Honda e
ZC7型
概要
製造国 日本の旗 日本
販売期間 2020年10月30日 -
2024年内予定
(発表:2020年8月27日、生産終了:2024年1月予定)
デザイン
  • 佐原健(外装)
  • 明井亨訓(内装)
ボディ
乗車定員 4名
ボディタイプ 5ドアハッチバック
駆動方式 後輪駆動
(リアモーター・リアドライブ)
パワートレイン
モーター MCF5型: 交流同期電動機
最高出力 100 kW (136 PS)/3,078–11,920 rpm
113 kW (154 PS)/3,497–10,000 rpm(アドバンス)
最大トルク 315 N・m (32.1 kgf・m)/0–2,000 rpm(共通)
変速機 1速固定ギア
前後: ストラット式独立懸架
前後: ストラット式独立懸架
車両寸法
ホイールベース 2,530 mm
全長 3,895 mm
全幅 1,750 mm
全高 1,510 mm
車両重量 1,510 kg
1,540 kg(アドバンス)
その他
ブレーキ 前: ベンチレーテッドディスク式
後: ディスク式
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Honda e(ホンダ・イー[1])は、本田技研工業2020年から2024年1月まで生産・販売していた5ドアハッチバック型の電気自動車である[2]

概要

2019年3月ジュネーヴ・モーターショーで発表され、同年10月東京モーターショーで日本仕様が参考出品、翌年10月30日に発売された。

ホンダ初となる量産フルEVで、「ホンダが提案する都市型コミューター」と位置づけられている。新しい時代に馴染むシンプルでモダンなデザインと、力強くクリーンな走りや取り回しの良さ、そして多彩な先進機能を搭載し、移動と暮らしをシームレスに繋げる生活のパートナーとなることを目指した。取り回しのよさを確保するため、 リアモーターリアドライブのレイアウトを採用しており、日本向け軽自動車を除くホンダ車ではS2000以来となる後輪駆動車となった。

開発責任者を務めた一瀬智史は、裏テーマとして「ホンダの欧州でのプレゼンスを引き上げる」「いわゆるCAFE規制をクリアするためだけではなく、未来を見せて、ユニークで個性的で、『あ、やっぱりホンダは面白いクルマを作るな』と思わせるクルマ」を目指したとインタビューで語っている[3]。搭載バッテリーは出力が35.5kW、航続距離で300km弱程度と、他社の電気自動車に比べると航続距離が短いが、これも「一般家庭で一晩で充電できるサイズ」「大きくて無駄なバッテリーをいざという時のためだけに持ち歩くのではなく、このサイズがちょうどいい」というこだわりからこのサイズをあえて選んだという[3]。ただ長距離移動ができない点がハンデになることは認めており、ホンダでは「セカンドカーとして使ってもらう」ことを想定している[4]。年間販売目標は欧州で1万台、日本では1000台と控えめになっているが、これも「CAFE規制への対応があるため、どんどん台数を売ろうというスタンスではない」としている[4]。なおホンダeの欧州での価格は日本円にして300~400万円程となる。日本での価格は450万円程となっている[5]

年表

  • 2009年
    • 10月21日 - 第41回東京モーターショー2009にて「ホンダEV-N」を発表[6]N-ONEのデザインスタディとなるとともに、ホンダeの源流となっている。
  • 2017年
    • 9月12日 - 2017年フランクフルトモーターショーで量産EVモデルの技術とデザインの方向性を示すコンセプトモデルとなる「Honda Urban EV Concept」を世界初公開。コンセプトモデルをベースにした量産EVを2019年に欧州で発売することもアナウンスされた[7]
    • 10月25日 - 第45回東京モーターショー2017で「Honda Urban EV Concept」を日本初公開(ジャパンプレミア)[8]。欧州に続き、日本でもコンセプトモデルをベースにした量産EVを2020年に発売することもアナウンスされた[9]
  • 2019年
    • 3月5日 - 2019年ジュネーブモーターショーで「Honda Urban EV Concept」をベースとした「Honda e」のプロトタイプを世界初公開。2019年後半に生産を開始する予定であることがアナウンスされる[10]
    • 9月10日 - 2019年フランクフルトモーターショーで「Honda e」の量産モデルを世界初公開。2020年初夏より順次デリバリーを開始することがアナウンスされた[11]
    • 10月23日 - 第46回 東京モーターショー2019で「Honda e」の量産モデルを日本初公開(ジャパンプレミア)[12]
  • 2020年
    • 3月30日 - レッド・ドット・デザイン賞でプロダクトデザイン賞(自動車)の「ベスト・オブ・ザ・ベスト賞」とスマート・プロダクト部門の「レッド・ドット賞」をダブル受賞したことが発表された[13]
    • 7月31日 - 日本での公式発表を前に、ホームページに先行情報を公開したことを発表[14]
    • 8月27日 - 日本で公式発表(10月30日発売)[15]。日本では標準仕様の「Honda e」と、マルチビューカメラシステム・プレミアムサウンドシステム・Honda パーキングパイロット・100V AC電源(1500W)・センターカメラミラーシステム・フロントガラスデアイサー・17インチアルミホイールを追加した上級仕様の「Honda e Advance」の2タイプが用意され、ボディカラーは新規色のチャージイエローを含む7色(うち、3色は有料色)が設定される。
    • 11月16日 - 「ドイツカーオブザイヤー2021」を日本車で初めて受賞[16]
  • 2021年
    • 4月21日 - ワールド・カー・アワーズが主催する2021年ワールド・カー・オブ・ザ・イヤーにて「ワールド・アーバン・カー」を受賞したことを発表。Honda車がワールド・カー・アワーズから受賞されるのは、2009年に「ワールド・グリーン・カー」で受賞した燃料電池車FCXクラリティ以来12年ぶりとなり、「ワールド・アーバン・カー」では初となった[17]
  • 2022年
    • 9月8日 - 日本で直営の四輪新車オンラインストア「Honda ON」での取り扱いを開始[18]。「Honda ON」では、カーナビなどの基本オプション、自動車税、点検・車検、交換部品などのメンテナンス費が全て月額利用料に含まれるサブスクリプションサービスをベースに、「Honda Total Care プレミアム」も月額利用料込とした特別プランでの提供となっており、車内Wi-Fiが月10GB分無料及び利用容量の最大3ヶ月間繰り越しの特典の付与、電欠時のロードサービスが付いた自動車保険などの付帯サービスのオンライン申込が可能になるほか、欧州地域のみで発売されているブルー基調のグリルガーニッシュ・フロントロアスカート・アルミホイールを組み合わせた「ヨーロッパスタイル」を限定オプション(予定販売台数が無くなり次第終了)で設定した。
  • 2023年
    • 12月11日 - 2024年1月末を以って生産終了することを公式サイトで発表。生産分が売り切れ次第、販売終了となる。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 『新型 電気自動車「Honda e(ホンダイー)」用 Honda純正アクセサリーを発売』(プレスリリース)本田技研工業、2020年8月27日。https://www.honda.co.jp/ACCESS/press/2020/hac2020082701-image.html2021年9月19日閲覧 
  2. ^ “未来志向の都市型電気自動車「Honda e」、2020年日本に登場”. Honda. 2020年4月14日閲覧。
  3. ^ a b “走行距離が短すぎる? 電気自動車「ホンダe」開発者の主張”. マイナビニュース. (2020年10月15日). https://news.mynavi.jp/article/20201015-honda-e/ 
  4. ^ a b “テスラの半分しか走れない「ホンダ新EV」の狙い”. 東洋経済ONLINE. (2020年12月14日). https://toyokeizai.net/articles/-/394876 
  5. ^ “迷走する日本のエコカー戦略:ホンダ渾身の量産EV「ホンダe」が欧州市場で「ルノーEVに大惨敗」のざんねんな理由”. 週刊エコノミスト Online. 2021年9月24日閲覧。
  6. ^ “往年の名車がEVで復活!? 「ホンダEV-N」”. webCG. 2021年9月24日閲覧。
  7. ^ 『2017年フランクフルトモーターショーで「Honda Urban EV Concept」を世界初公開』(プレスリリース)本田技研工業、2017年9月12日。https://www.honda.co.jp/news/2017/4170912.html2021年6月11日閲覧 
  8. ^ 『「第45回東京モーターショー2017」Hondaブース出展概要について』(プレスリリース)本田技研工業、2017年9月29日。https://www.honda.co.jp/news/2017/c170929.html2021年6月11日閲覧 
  9. ^ 『第45回 東京モーターショー2017発信概要』(プレスリリース)本田技研工業、2017年10月25日。https://www.honda.co.jp/news/2017/c171025.html2021年6月11日閲覧 
  10. ^ 『「Honda e」プロトタイプを2019年ジュネーブモーターショーで世界初公開』(プレスリリース)本田技研工業、2019年2月27日。https://www.honda.co.jp/news/2019/4190227.html2021年6月11日閲覧 
  11. ^ 『2019年フランクフルトモーターショー発信骨子~欧州における電動化ビジョンの展開を発表~』(プレスリリース)本田技研工業、2019年9月10日。https://www.honda.co.jp/news/2019/c190910.html2021年6月12日閲覧 
  12. ^ 『「第46回 東京モーターショー2019」Hondaブース出展概要について』(プレスリリース)本田技研工業、2019年9月26日。https://www.honda.co.jp/news/2019/c190926.html2021年6月12日閲覧 
  13. ^ 『「Honda e」、「CBR1000RR-R FIREBLADE」が2020年レッド・ドット:プロダクトデザイン賞を受賞』(プレスリリース)本田技研工業、2020年3月30日。https://www.honda.co.jp/news/2020/c200330b.html2021年6月11日閲覧 
  14. ^ 『「Honda e」をホームページで先行公開』(プレスリリース)本田技研工業、2020年7月31日。https://www.honda.co.jp/news/2020/4200731b.html2021年6月11日閲覧 
  15. ^ 『新型電気自動車「Honda e」を発売』(プレスリリース)本田技研工業、2020年8月27日。https://www.honda.co.jp/news/2020/4200827-honda-e.html2021年6月11日閲覧 
  16. ^ “ホンダe、ドイツカーオブザイヤー受賞…日本車初”. レスポンス(Response.jp). 2021年9月24日閲覧。
  17. ^ 『「Honda e」が2021年「ワールド・アーバン・カー」を受賞』(プレスリリース)本田技研工業、2021年4月21日。https://www.honda.co.jp/news/2021/4210421.html2021年6月11日閲覧 
  18. ^ 『四輪新車オンラインストア「Honda ON」にて、Honda eの取り扱いを開始』(プレスリリース)本田技研工業、2022年9月8日。https://www.honda.co.jp/news/2022/4220908.html2022年9月18日閲覧 

外部リンク

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  • Honda e | Honda公式サイト
(←1980年代以前) ホンダ車種年表 1990年代以降
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