渡嘉敷来夢

渡嘉敷来夢
RAMU Tokashiki
ENEOSサンフラワーズ  No.10
ポジション F/C
基本情報
愛称 タク
日本語 渡嘉敷来夢
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1991-06-11) 1991年6月11日(32歳)
出身地 埼玉県春日部市
身長 193cm (6 ft 4 in)
体重 77kg (170 lb)
選手経歴
2010-
2015-2017
JX-ENEOS
アメリカ合衆国の旗 シアトル・ストーム(WNBA)
獲得メダル
日本の旗 日本
アジア選手権
2011 大村 女子バスケットボール
2013 バンコク 女子バスケットボール
2015 武漢 女子バスケットボール
U-18アジア選手権
2008 メダン 女子バスケットボール

渡嘉敷 来夢(とかしき らむ、1991年6月11日 - )は、日本の女子バスケットボール選手。埼玉県出身[1][2]桜花学園高等学校卒業。193cm [3]。ポジションはセンターフォワード。バスケットボール女子日本リーグ機構ENEOSサンフラワーズ所属。愛称は「ラム」、コートネームは「タク」(“逞しさ”から命名)。

来歴

東京都北区赤羽生まれ埼玉県春日部育ち [4]。 宮川小学校では陸上競技の選手で、6年の時に走高跳で全国優勝を果たす[4]。春日部市立豊春中学校でバスケに転向するが、部員減のため2年生の時に春日部東中学校へ転校。3年生の時、全国大会ベスト8に進出[5]

2007年4月、桜花学園に進学。1年より主力として高校3冠に貢献。高校在学中はインターハイ・ウィンターカップともに3連覇を達成。ウィンターカップでは2年連続ベスト5に選ばれた。

2010年JX日鉱日石エネルギー(入社時はジャパンエナジー)に入社し、Wリーグ所属の同社バスケットボール部・JXサンフラワーズに加入[6]。ルーキーシーズンより主力として活躍し、Wリーグ2010-11レギュラーシーズン28試合に出場し、いずれもランキング4位の13.9得点、8.7リバウンド、ブロックショットはリーグ1位の2.25本を記録した。この好成績によりルーキーオブザイヤーのみならず、レギュラーシーズンMVPも獲得する、Wリーグ初の快挙を達成した(男子では過去に長谷川誠松下電器)が達成している)。

2011-12シーズンも開幕より主力として試合に出場していたが、負傷していた右足甲の手術を1月に行い[7]、以後の試合は欠場し、16試合の出場に止まる。

Wリーグ2012-13シーズンより復帰し、フィールドゴール成功率、リバウンド、ブロックショットでリーグ1位。プレーオフファイナル4試合では1試合平均25.75得点、17リバウンドの活躍で優勝に貢献し、MVPを獲得。

Wリーグ2013-14シーズンもブロックショットで3度目のリーグ1位。このシーズンも優勝に貢献した。

Wリーグ2014-15シーズンもレギュラーシーズンで得点、リバウンド、ブロック、フィールドゴール成功率の4部門でリーグトップの成績を残し、ベスト5、MVPを受賞。チームの連覇に貢献し、プレイオフMVPも受賞した。

WNBA挑戦中もWリーグシーズンはJXサンフラワーズでプレーしている。2019-20シーズンまで連続でシーズンMVPを受賞。2020-21シーズン途中に故障により戦線離脱。

WNBA

シアトル・ストームでプレー中の渡嘉敷(2017年)

2015年4月6日、アメリカプロリーグWNBAシアトル・ストームと契約を結んだことを発表した[8]。日本人の同リーグ入りはいずれもJXの先輩に当たる萩原美樹子大神雄子に次ぎ3人目。2015年5月28日、ベンチから14分の出場でフィールドゴール7本中5本の11得点をあげた[9]。シーズン30試合出場で8.2得点、3.3リバウンドを記録。WNBAのオールルーキーチーム(新人ベスト5)に選出された[10]

2年目の2016年シーズンは5.3得点、2.5リバウンド。新人ブリアーナ・スチュワートの加入によりスタメンは1試合に減少した[11]。3年目の2017年シーズンはキャリアハイの33試合に出場し、3.2得点、1.6リバウンドを記録した[12]

日本代表歴

高校2年生時の2008年、高校生ながら190cmオーバーと言う並外れた体格から史上最年少の16歳で日本代表候補に選出される。北京オリンピック世界最終予選のメンバーからは外れたが、チームに帯同した。同年、U-18日本代表にも選出され、U-18アジア選手権で初優勝に貢献した。

JX入社後の2010年春に再び日本代表候補となったが、合宿で足首を負傷し代表入りはならなかった[5]

JXでのルーキーシーズンを終えた2011年、日本代表に初選出され、アジア選手権で3位。6試合に出場し、1試合平均4.8得点、4.5リバウンド。

2012年はWリーグシーズン中の故障によるリハビリで代表には選ばれなかった。

2013年に復帰し、11月にバンコクで開催されたアジア選手権で日本にとって43年ぶりとなる金メダル獲得の原動力となった。決勝の韓国戦では20得点、18リバウンド、2アシストで勝利に貢献。予選から全7試合に出場し、1試合平均17.1得点、8.9リバウンド、2.0アシストで大会MVPとベスト5に選出された。

2014年トルコで開催された世界選手権に初出場。予選3試合で1試合11.3得点、5.7リバウンド。

2015年武漢で開催されたアジア選手権では2連覇に貢献。全7試合の1試合平均は11.4得点6リバウンド1.9スティール1.6ブロック。決勝の中国戦は18得点7リバウンド2スティール2ブロックを記録。MVPとベスト5を2大会連続で受賞。

2016年、リオデジャネイロオリンピックでベスト8進出

2019年、日本代表に復帰し、アジアカップで優勝

2020年、東京オリンピック予選大会に出場。1年延期し、2021年7月に開催された東京オリンピックには前年冬に負った負傷により出場できなかった。

2021年8月、日本代表候補に復帰し、合宿に参加したが、2021年FIBA女子アジアカップ出場選手には選出されなかった。

2022年2月、大阪開催のワールドカップ予選で日本代表に復帰。その後6ヶ月を経て「2022三井不動産カップ」日本代表国際強化試合代表に選抜された[13][14]

人物

父方の祖父は沖縄米兵のアメリカ人で父が日本人とのハーフ[15][16]

子供の時から運動神経が良く、兄の入っていたスポーツクラブに2年飛び級で入り幼稚園の時に既に小学生のクラスでやっていた。兄の習う事は全て後を追い、極真空手、少年野球などを始め、それ以外にスイミングやソロバン、学習塾と習っていたが、ミニバスだけは、母親がお茶くみや車出しが出来ないからとさせてもらえず、自分で通える習い事で、小学生生活を送る。

日本人女子で初めてダンクシュートをした選手[17]

中学入学時は身長170cmだったが、卒業時は185cmにまで成長。本人によると、身長が196cmある父親の影響だと語っている[18]

好きな食べ物は寿司で、特に貝類に目が無いとのこと。しかし焼き魚煮魚は苦手だという[18]

小学校の頃に元℃-ute矢島舞美と野球のリトルリーグで一緒のチームにいたことがある[19]

受賞歴

国際大会
日本国内
  • 全日本総合バスケットボール選手権大会ベスト5(2011、2012、2013、2014、2015、2016、2017)
  • Wリーグ ルーキーオブザイヤー(2010-11)
  • Wリーグ レギュラーシーズンMVP(2010-11、2014-15、2015-16、2016-17、2017-18、2018-19、2019-20)
  • Wリーグ ベスト5(2010-11、2013-14、2014-15、2015-16、2016-17、2017-18、2018-19、2019-20)
  • Wリーグ プレイオフMVP(2012-13、2014-15)
WNBA
  • オールルーキーチーム(2015)

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “渡嘉敷来夢|選手・スタッフ紹介|ENEOSサンフラワーズ”. www.eneos.jp. 2021年8月8日閲覧。
  2. ^ “[ 渡嘉敷 来夢(タク) | WJBL選手紹介(引退)]”. WJBL(バスケットボール女子日本リーグ). 2021年8月8日閲覧。
  3. ^ 渡嘉敷来夢 | 選手・スタッフ紹介 | JX-ENEOSサンフラワーズ
  4. ^ a b “桜花の191センチスーパー女子高生渡嘉敷”. nikkansports.com. (2008年11月25日). https://www.nikkansports.com/sports/basketball/highschool/2008/news/p-sp-tp0-20081125-438088.html 
  5. ^ a b “星に願いを : 渡嘉敷来夢(JXサンフラワーズ)<後編>「ドリームズ・カム・トゥルー」”. スポーツコミュニケーションズ (2010年12月28日). 2014年10月13日閲覧。
  6. ^ 桜花学園・渡嘉敷、けた外れの実力/高校バスケ
  7. ^ JX渡嘉敷来夢が右足甲を手術。現在はリハビリ中Cager2012年2月13日
  8. ^ “女子バスケ日本代表、渡嘉敷来夢がWNBA入り”. Yomiuri Online. (2015年4月6日). https://web.archive.org/web/20150409055920/http://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/20150406-OYT1T50082.html 2015年4月11日閲覧。 
  9. ^ “WNBA渡嘉敷がマーキュリー戦で11得点の活躍”. NBA.co.jp (2015年5月28日). 2015年6月1日閲覧。
  10. ^ WNBAオールルーキーチームが発表され、ストームからは渡嘉敷とロイドの2名が選出された
  11. ^ 2年目のアメリカ挑戦を終えた渡嘉敷来夢が帰国「これからのバスケット人生にプラスになった」
  12. ^ 渡嘉敷来夢のWNBA3年目が終了、レギュラーシーズンはキャリアハイの33試合に出場
  13. ^ “三井不動産カップに臨む女子日本代表15名発表…渡嘉敷来夢や山本麻衣、朝比奈あずさがメンバー入り”. BASKETBALLKING (2022年7月30日). 2022年8月13日閲覧。
  14. ^ “【バスケ】女子日本代表、堅守光りラトビアに快勝 渡嘉敷来夢が15得点、平下愛佳は6スチール”. 日刊スポーツ (2022年8月11日). 2022年8月13日閲覧。
  15. ^ “祖父が沖縄米兵、特別な試合 バスケ・渡嘉敷選手”. 中日新聞 CHUNICHI Web. 2021年8月8日閲覧。
  16. ^ “WNBA開幕へ特集リポート 渡嘉敷選手に密着”. 北米報知 (2015年6月5日). 2015年6月27日閲覧。
  17. ^ エンタメ総合モバイルポータルサイト「渡嘉敷来夢が日本女子初のダンクをぶち込む!?」
  18. ^ a b 渡嘉敷来夢/女子バスケットボール 「“食う寝る練習”が作る強い身体」 number連載 - アスリートが食べる三食見学ツアー、2010年9月6日配信
  19. ^ 「フレッシュガールズが教えてくれた合格したオーディション用紙」、『De☆View』、オリコン・エンタテインメント、2009年5月、 p.73、2011年5月22日閲覧。

関連項目

ウィキメディア・コモンズには、渡嘉敷来夢に関連するカテゴリがあります。

外部リンク

  • 渡嘉敷来夢 (@TOKASHIKI_10) - X(旧Twitter)
  • 渡嘉敷来夢 (@tokashiki_10) - Instagram
  • JXサンフラワーズ 公式プロフィール:渡嘉敷 来夢
ENEOSサンフラワーズ 2023-24
スタッフ
選手
PG
SG
SF
PF
C
 
Wリーグ受賞歴
Wリーグルーキー・オブ・ザ・イヤー
日本リーグ
1970年代
  • 70-71 該当者なし
  • 71-72 林栄
  • 72-73 田辺スナ子
  • 73-74 大塚宮子
  • 74-75 渋川友子
  • 75-76 福井美恵子
  • 76-77 児玉紀子
  • 77-78 鈴木真理
  • 78-79 該当者なし
  • 79-80 該当者なし
1980年代
1990年代
Wリーグ
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
WリーグレギュラーシーズンMVP
日本リーグ
1970年代
1980年代
1990年代
Wリーグ
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
Wリーグベスト5
日本リーグ
1990-1991
1991-1992
1991-1992
1992-1993
1993-1994
1994-1995
1995-1996
1996-1997
1997-1998
1998-1999
Wリーグ
1999-2000
2000-2001
2001-2002
2002-2003
2003-2004
2004-2005
2005-2006
2006-2007
2007-2008
2008-2009
2009-2010
2010-2011
2011-2012
2012-2013
2013-2014
2014-2015
2015-2016
2016-2017
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2018-2019
2019-2020
2020-2021
2021-2022
2022-2023
2023-2024
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
1990年代
2000年代
2010年代
2000年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
バスケットボール女子日本リーグ(WJBL)フィールドゴール成功率1位
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
 
日本の旗 バスケットボール女子日本代表
日本の旗 バスケットボール女子日本代表 - 2013 女子アジア選手権 11位 金メダル
日本の旗 バスケットボール女子日本代表 - 2014 世界選手権
日本の旗 バスケットボール女子日本代表 - 2015 女子アジア選手権 11位 金メダル
日本の旗 バスケットボール女子日本代表 - 2016 リオデジャネイロ五輪
日本の旗 バスケットボール女子日本代表 - 2019 FIBA女子アジアカップ 11位 金メダル
日本の旗 バスケットボール女子日本代表 - 2022 ワールドカップ
東京運動記者クラブバスケットボール分科会選出年間ベスト5賞女子
1980年代
1981年度
1982年度
  • 阿部秀子
  • 熊谷繁子
  • 大山春美
  • 積田洋子
  • 大谷利恵子
1983年度
1984年度
1985年度
1986年度
1987年度
1988年度
1989年度
1990年代
1990年度
1991年度
1992年度
1993年度
1994年度
1995年度
1996年度
1997年度
1998年度
1999年度
2000年代
2000年度
2001年度
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