ボブ・ベル

ボブ・ベル

Bob Bell
生誕 Robert Bell
(1958-04-10) 1958年4月10日(66歳)
北アイルランドの旗 北アイルランド アントリム県ベルファスト
国籍 イギリスの旗 イギリス
教育 クイーンズ大学ベルファスト
業績
専門分野
  • 自動車エンジニア
  • 航空工学
  • 空気力学
  • テクニカルディレクター
  • モータースポーツコンサルタント
雇用者
プロジェクト Grid4Good
設計
成果 F1世界選手権コンストラクターズ 3回(2005年、2006年、2014年)

ボブ・ベルRobert "Bob" Bell, 1958年4月10日 - )は、北アイルランド出身の自動車技術者工学博士。主にモータースポーツ界で技術職を務め、ルノーF1チームメルセデスF1チームのコンストラクターズ・タイトル獲得に貢献した。

経歴

マクラーレン

ベルファストのクイーンズ大学で航空工学を学び、同課程の博士号を取得。1982年にエアロダイナミシストとしてマクラーレンに加入し、ジョン・バーナードニール・オートレイスティーブ・ニコルズらを擁した当時の同社F1チームでMP4シリーズの開発に携わった。

1989年、同社の研究開発部門に転属。1990年以降は、当時マクラーレンが計画していた世界最速記録のための車体開発計画(MAVerick開発計画)においてテクニカルディレクターの任にあたり、この時期、空力担当としてチームに在籍していたマイク・ガスコインと関わりを持つこととなった(1990年、ガスコインはティレルへ移籍)。

ベネトン / ジョーダン

1996年に同計画が保留扱いとなると、翌1997年にはシニアエアロダイナミシストとしてベネトン・フォーミュラに移籍。しかし、この時は僅か2年でチームを去り、1999年にはジョーダンに加入して、当時、同チームのテクニカルディレクターであったガスコインの下で車体設計部門の主任として働くこととなった。

ルノーF1

ベルが設計し、ルノーF1チームが初タイトルを獲得したR25

2001年にガスコインがテクニカルディレクターとしてベネトン(同年、ルノーが買収)に移籍すると、ベルもそれに同行する形で古巣に復帰。ガスコインを補佐する副テクニカルディレクターに就任した。また、2003年末にガスコインがトヨタへ移籍すると、今度はスライドする形でベルがテクニカルディレクターに昇進[1]。ルノー連覇の立役者となった。

2009年9月23日、クラッシュゲートでチーム離脱を余儀なくされたフラビオ・ブリアトーレパット・シモンズの後任として、チーム代表および最高技術責任者(CTO)に就任[2]

2010年1月5日、エリック・ブリエのチーム代表就任が正式に発表され、ベルは当初の予定通り、設計・生産部門を指揮するテクニカルディレクターに復職した[3]。その後はマネージングディレクターとしてチームNo.2の職に就いたが、同年10月にルノーから離脱した[4]

メルセデスF1

メルセデスF1チーム8連覇の始まりとなった、ベルが設計のW05 Hybrid

ガーデニング休暇を経て2011年4月より、メルセデスF1チームのテクニカルディレクターに就任[5]。シャーシ開発を担当し、2014年シーズンに投入した車両W05 Hybridでコンストラクターズタイトルを獲得し結果を出したが、同シーズンをもって退社した。

マノー・マルシャ / ルノーF1(アルピーヌ)

2015年、マノー・マルシャF1チームのテクニカルスタッフとして就任したが、財政難によるチームの改編により離脱。

2016年、古巣ルノーF1チームに最高技術責任者(CTO)待遇で復帰。しかし成績がなかなか振るわず、2018年シーズンをもって現場から勇退した。

以降はアドバイザー(技術顧問)的役割を担い、2019年にモータースポーツ支援団体「Grid4Good」を共同で立ち上げ[6]。その後、ルノーF1から移管したアルピーヌF1チームでもテクニカルアドバイザーを継続した。

アストンマーティンF1

2024年3月、アルピーヌF1からアストンマーティンF1チームに電撃移籍。エグゼクティブ・ディレクターとして現場復帰を果たした[7]

脚注

  1. ^ トヨタF1、敏腕テクニカルディレクターと契約 - webCG・2010年4月30日 閲覧
  2. ^ ルノー ベルがチーム代表に就任 - GPUpdate.net・2010年4月30日 閲覧
  3. ^ ルノー、チーム新代表はエリック・ブイエ - F1キンダーガーデン・2010年4月30日 閲覧
  4. ^ ボブ・ベル、ルノーを離脱 - F1-Gate.com 2010年10月6日付
  5. ^ ボブ・ベル、メルセデスGPに加入- F1-Gate.com 2011年2月18日付
  6. ^ ““史上最高”のF1を目指すためには何が必要か? 元敏腕エンジニアがF1の未来を語る”. motorsport.com (2020年10月7日). 2022年7月22日閲覧。
  7. ^ “アルピーヌF1チーム離職のボブ・ベル アストンマーティンF1に加入”. F1-gate.com (2024年3月7日). 2024年3月7日閲覧。
イギリスの旗 アストンマーティンF1
2021年 - 現在
チーム首脳
主なスタッフ
  • イギリスの旗 ボブ・ベル (エグゼクティブディレクター)
  • イギリスの旗 ダン・ファロウズ (テクニカルディレクター)
  • フランスの旗 エリック・ブランディン (副テクニカルディレクター)
  • イギリスの旗 トム・マッカロー(英語版) (パフォーマンスディレクター)
  • イタリアの旗イギリスの旗 ルカ・フルバット (エンジニアリングディレクター)
  • 日本の旗 羽下晃生 (チーフデザイナー)
  • イギリスの旗 アンディ・スティーブンソン(英語版) (スポーティングディレクター)
  • 日本の旗 松崎淳 (チーフタイヤエンジニア)
元関係者
現在のドライバー
過去のドライバー
車両
現在のスポンサー
関連組織
1959年 - 1960年
関係者
  • イギリスの旗 デイビッド・ブラウン
  • イギリスの旗 テッド・カッティング(英語版)
ドライバー
車両
  • DBR4(英語版)
  • DBR5
関連組織
※役職等は2023年2月時点。
フランスの旗 アルピーヌF1
2021年 - 現在
ワークスチーム
チーム首脳
  • フランスの旗 ブルーノ・ファミン (チーム代表、アルピーヌ社{親会社}モータースポーツ担当副社長)
  • フランスの旗 フィリップ・クリーフ(ポルトガル語版) (アルピーヌ社{親会社}CEO)
主なスタッフ
  • フランスの旗 デビッド・サンチェス(英語版) (エグゼクティブTD)
  • イギリスの旗 ジョー・バーネル (エンジニアリングTD)
  • 不明の旗 エリック・メイニャン (PUTD)
  • イギリスの旗 シアロン・ピルビーム(英語版) (パフォーマンスTD)
  • イギリスの旗 デイビッド・ウィーター (空力TD)
  • イギリスの旗 ロブ・ホワイト (オペレーションD)
  • オーストラリアの旗 クリス・ダイヤー(英語版) (車両性能責任者)
元関係者
現在のドライバー
過去のドライバー
車両
現在のスポンサー
関連組織
※役職等は2023年8月時点。
1976年
試作・試走のみ
主な関係者
車両
関連組織
関連項目
1968年
試作・試走のみ
主な関係者
車両
関連組織
フランスの旗 ルノー F1
2016年 - 2020年
ワークスチーム
チーム首脳
主なスタッフ
主なドライバー
車両
主なスポンサー
関連組織
2002年 - 2011年
ワークスチーム
チーム首脳
主なスタッフ
主なドライバー
車両
タイトルスポンサー
主なスポンサー
関連組織
太字はルノーにおいてドライバーズワールドチャンピオンを獲得。
2001年 - 現在
エンジン供給
現在の関係者
過去の関係者
現在の供給先
過去の供給先
関連組織
※役職等は2023年2月時点。
1989年 - 1997年
エンジン供給
主な関係者
供給先
関連組織
1977年- 1985年
ワークスチーム
チーム首脳
主なスタッフ
主なドライバー
車両
主なスポンサー
エンジン供給先
関連組織
関連項目
※他チームへのエンジン供給は1983年から1986年にかけて行った。
ドイツの旗 メルセデスAMGペトロナス
2010年 - 現在
ワークスチーム
チーム首脳
  • オーストリアの旗 トト・ヴォルフ (チーム代表 / MGP社CEO / 共同オーナー)
  • ドイツの旗 マーカス・シェーファー(ドイツ語版) (MGP社監査役会会長 / メルセデス・ベンツ・グループ取締役{開発部門責任者})
主なスタッフ
元関係者
現在のドライバー
過去のドライバー
車両
現在のスポンサー
関連組織
1994年 - 現在
エンジン/PU供給
関係者
  • イギリスの旗 ハイウェル・トーマス (マネージングディレクター)
  • ドイツの旗 マーカス・シェーファー(ドイツ語版) (HPP社取締役会会長 / メルセデス・ベンツ・グループ取締役{開発部門責任者})
元関係者
供給先
関連組織
1952年 - 1955年
ワークスチーム
主な関係者
主なドライバー
F1用車両
スポーツカー
  • 300SL(英語版) (W194)
  • 300SLR (W196S)
関連組織
関連項目
※役職等は2024年2月時点。 ※太字のドライバーはメルセデスにおいてドライバーズワールドチャンピオンを獲得。
イギリスの旗 マノー・マルシャF1チーム
創設者
  • イギリスの旗 ジョン・アルフレッド・ブース(英語版)
チーム関係者
  • 南アフリカ共和国の旗 エティエンヌ・ディ・ヴィリエ
  • イギリスの旗 グレアム・ローデン(英語版)
  • イギリスの旗 イアン・フィリップス
  • ロシアの旗 ニコライ・フォメンコ(英語版)
  • イギリスの旗 アンディ・ウェッブ
  • イギリスの旗 ボブ・ベル
ドライバー
テスト/リザーブドライバー
F1マシン
チーム関連会社/プロジェクト
スポンサー
アイルランドの旗 ジョーダン・グランプリ イギリスの旗
創設者
主なチーム関係者
主なドライバー
F3000ドライバー
F1マシン
主なスポンサー
イタリアの旗 ベネトン・フォーミュラ イギリスの旗
創設者
主なチーム関係者
主なドライバー
F1マシン
主なスポンサー
太字はベネトンにおいてドライバーズワールドチャンピオンを獲得。
イギリスの旗 マクラーレンF1チーム
チーム首脳
主なチームスタッフ
  • イギリスの旗 ピーター・プロドロモウ (テクニカルディレクター{空力})
  • イギリスの旗 ロブ・マーシャル(英語版)
  • イギリスの旗 ニール・ホールディ(スウェーデン語版)
  • イギリスの旗 ピアーズ・シン (エグゼクティブディレクター・オペレーション)
  • イギリスの旗 ニール・オートレイ (デザイン開発部門責任者)
  • 日本の旗 今井弘 (ディレクター・レースエンジニアリング)
現在のドライバー
F1車両
1966年 -
1980年
1981年 -
2016年
2017年 -
現在のPUサプライヤー
現在のスポンサー
  • ※役職等は2024年3月時点。
  • 過去のチーム関係者
主な関係者
創設者
チーム首脳
主なスタッフ
主なF1ドライバー
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
※年代と順序はマクラーレンで初出走した時期に基づく。 ※マクラーレンにおいて優勝したドライバーを中心に記載。太字はマクラーレンにおいてドライバーズワールドチャンピオンを獲得。斜体はマクラーレンにおいて優勝がないものの特筆されるドライバー。
  • F1以外のレース車両
Can-Am
  • M1A(英語版) (B, C)
  • M6A(英語版)
  • M8A(英語版) (B, C, D, F)
  • M12(英語版)
  • M20(英語版)
F2
  • M2A(英語版)
  • M4A(英語版)
F5000
  • M3A(英語版)
  • M10(英語版)
  • M18(英語版)
  • M22(英語版)
  • M25(英語版)
USAC/CART
  • M15(英語版)
  • M16(英語版) (A, B, C, C/D, D, E)
  • M24(英語版)
GT
  • ※レース用車両 / サーキット走行専用車。
  • 過去のF1関連組織
タイトルスポンサー
エンジンサプライヤー